困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

こんなに綺麗な建物が…み、未登記建物なんて!?

みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


今回は、未登記建物について。

建物は通常、建築すると所有権の権利の保全のため、建物の表示登記という登記をし、表題部というものをおこします。

表題部をおこす登記を表示登記といい、土地家屋調査士の先生が行う登記であり、人間で言う出生届のようなもの。

未登記建物とは、建物はあるのにこの登記がされていないものです。

これはないようで意外にあります。

特に田舎においてこの未登記建物が多い傾向にあります。


建物の表示登記の次に保存登記を行います。

これは、所有権の保全のためで司法書士の先生が行います。

表示登記がされていない建物は、保存登記を先にすることはできません。

一方、土地は、すでに筆ごとに所有者が登記されております。

中には相続登記未了の物件もありますが。


建物は、土地と異なり、新築すれば登記できるようになりますし、解体すれば滅失登記をします。

このように建物については、建物を建てても、壊しても自動的に登記されるものではありません。

ですが、建物を建築すれば、固定資産税は登記の有無にかかわらず、しっかりと課税されてしまいます。

基本的に融資を利用して、建物を建築するときには、融資先は債務者の返済が滞ったときの保険として土地と建物に担保を設定します。

この担保を設定するためには、建物の登記がないと担保設定できません。

つまりは、融資をしていただけないのです。

また、登記は第三者への対抗要件にもなるため、基本的にはしっかりと登記をしておくようにしましょう。


そのため、たまに融資を借りずに現金で建物を建築された方は、建物を登記せずに、何十年も未登記のままという方もいらっしゃいます。


ただ、この未登記建物、実務的に問題がないと思いきや…、未登記のまま第三者に売却をし、その買主である第三者が建物を登記しようとしてもなかなか表示登記ができない、なんてこともあります。


こちらが私が対応しているとある物件。

こんなにきれいな建物なのに…み、未登記物件。

つまり、未登記建物かどうかは、見た目ではわからないのです。

見た目じゃわからない、人も建物も同じですね。


将来、問題とならないように建物を新築・増改築、取り壊ししたときにはしっかりとその旨、登記をするようにしましょう!(^^)