困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

売却許可がおりなかった分家住宅の結末と山武市で開けたパンドラの箱

みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


今回は、分家住宅について。

少し前に横浜市神奈川区の市街化調整区域の分家住宅のご売却のご依頼をいただきました。

ご売却のご相談をいただいた私は、すぐに行政とこの分家住宅を第三者でも使えるようにと用途変更の許可をしてほしいと再三再四協議をしました。

結果は…、売主様の今まで、相続後の維持管理等を含め総合的に判断され、売却しても第三者がこの建物を使うと言う許可はだせない、と。

完全に建物が建てられない土地ということ…。涙


ただ、このまま分家住宅を空家のままにしておくわけにもいきません。

そのため、分家住宅、つまり、建物は使えないので古家付土地にて売却活動を実施。

そして、以前からお取引きさせていただいている不動産会社にご紹介をしたところ…建物が建てられなくてもいい、資材置場として購入します、と。

しかも結構、いいお値段。

建物が建てられない市街化調整区域の60坪の土地が…なんと1,000万円代中盤!?


最終的な諸条件の協議の中で第三者が使えない分家住宅の古家付土地として契約するのではなく、売主様にとって譲渡所得税の特別控除が受けられるように、売主様が更地にして引渡しするという契約内容にしました。

すると今回の売主様は売却時の税金がかからなくなります。

もちろん、買主様承諾のうえ、建物の解体費用分を当初の販売価格に上乗せさせていただきました。


そして、分家住宅を解体し、更地に。

うっそうとしていた現地がご覧の通り、すっきり。

もうすぐ売却のお引渡しです。


売れるか売れないかは建物が建てられるかどうかでは決まりません。

建物が建てられなくても需要があるかどうかですね。


今日の午前中は、千葉県山武市の戸建の売却です。

物件は長年管理がされておらず、ご近所の方から「しっかり管理してほしい」とクレームが入り、市役所からも「適正に管理するように」と行政指導を受けていた物件。

あまりにも長く閉め切っていたため、鍵も壊れてしまっていました。

その物件の室内がこちら。

床は腐っており、今にも抜けてしまいそう…。

天井には雨シミ、カビもすごい。

大量の蜘蛛の巣+大きなかまどコオロギがたくさん…。


パンドラの箱を開けてしまった、という印象。


それでもこちらの物件、当社のお客様にご購入いただくことができました。

難あり物件を売却するコツ、やはりそういった買主様のルートがあるかどうか、ですね、


明日は静岡県下田市に出張です。汗