困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

相続 意外と少ない物納と延納件数

みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


今日は、意外に少ない相続時の物納と延納について。

午後は、永田町で不動産流通推進センター主催のフォローアップ研修に参加しました。

今回は、実践講座・相続税制編でした。


講師は、辻・本郷税理士法人 税理士の井口先生。

約4時間弱の講義はとても勉強になりました。

入口は、相続から。

相続対策の初めにすること、それは「現状把握」。

資産や負債がいくらあるか、株、保険についても紙面にしてまとめる、これが相続対策を始めるための第一歩。

そして…。

①分割

②納税

③節税


意外に多いのが、節税ばかりに目がいってしまい、分割で揉めてしまうこと。

できれば、遺産分割協議で揉めないように遺言書を残しておきたいものですね。

でも、遺言書を書くだけでいい、というわけではありません。

遺言書は、バランスが必要。

遺言書が争続のスイッチになってしまうことだってあります。

他にも自筆遺言などは、要件を満たしていない場合も結構あるそうです。

例えば、日付を吉日と書いてしまったり…気持ちはわからなくはないのですが…ダメ。

それにせっかく遺言書を書いても紛失してしまったり、発見されなかったり、改ざんされてしまったら、何の意味もありません。


聞くところによると、毎年130万人の方が亡くなっており、相続が発生しております。

そのうち13,000件が遺産相続で家庭裁判所に申立てをされているそうです。

その割合は1%。

ただ…家庭裁判所に申立てされている相続案件のうちの約76%が相続財産が5,000万円以下の方。

つまり、税金がかかる、かからないに関係なく、遺産分割協議で揉めてしまっているんですね。


他に印象的だった内容は、物納と延納の件数。

みなさんは、ここ最近全国で何件の物納、延納が許可されていると思いますか?

私は少ないのかな~とは思っていたものの、想像以上に少なく、ちょっとびっくりしました。!(◎_◎;)

平成27年の全国での物納許可件数は69件、延納許可件数は959件、少ないっ。


…ということは、ほとんど物納や延納は難しい、ということですね。

やはり、相続税は原則通り、現金一括納付。

もし、それが難しいようであれば、売却して相続税納付するための物件を準備したり、生命保険に加入したり、金融機関より借入れ準備するなど事前準備が必須です、つまりはこれが相続対策!


奥が深い。(^^)