【不動産視察レポート|韓国社員研修1日目】韓屋・王宮建築・在来市場から見る韓国の街並みと土地活用
みなさん、こんばんは。
難あり物件コンサルタントの田中です。
2025年6月、社員研修として韓国・ソウルを訪れました。
初日は「景福宮」「北村六景」「昌徳宮」「広蔵市場」など、韓国の歴史と文化が色濃く残る地域を巡る行程となり、不動産業を営む立場としても多くの学びがありました。
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■ 景福宮(キョンボックン)|土地の象徴としての王宮と都市計画の原点
「景福宮」は朝鮮王朝の正宮で、都市の中心に王宮を置くという計画思想が見て取れます。
周囲には官庁街や文化施設が集積し、景観と行政機能が融合。
これは日本で言えば京都御所周辺や大名屋敷跡に似た構造ともいえます。
また、広大な敷地と伝統建築の保存状況から、公共施設と文化財保護エリアの都市内での共存を学ぶ場でもあります。
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■ 北村六景(ブッチョン・ユッキョン)|韓屋の保存と観光活用
北村エリアでは、伝統家屋「韓屋(ハノク)」が軒を連ね、都市部における歴史的建築物の保存と再活用が行われています。
現代の建築と旧家が混在しつつも、景観は一定の調和を保ち、観光資源としても機能している様子が印象的でした。
「住宅地を観光地として活かす」という発想や、「建て替えずに活かす価値」の示し方は、日本の空き家問題にも通じる部分があります。
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■ ONE Buchon House Cafe|リノベーション事例としての韓屋活用
北村散策中に立ち寄った「ONE Buchon House Cafe」は、韓屋をリノベーションしたカフェ。
伝統的な柱梁構造を活かしつつ、断熱・照明・内装に手を加えることで、歴史的価値を損なわない商業活用が可能になっていました。
こうした形での空き家再生や再投資の仕組みは、特に地方の古民家利活用に取り入れられそうです。
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■ 昌徳宮(チャンドックン)|敷地内の自然共生設計
「昌徳宮」は世界遺産にも登録されており、王宮ながらも自然との調和を重視した造園設計がなされていました。
敷地内の「秘苑(ピウォン)」では、人工物を極力減らし、自然地形や植生を活かした空間構成がされており、現代のランドスケープデザインやまちづくりにも通じる思想を感じます。
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■ 広蔵市場(クァンジャンシジャン)|ローカルマーケットと密集地の商業活用
ソウル最大級の屋台・在来市場である「広蔵市場」では、土地の効率的な使い方が印象的でした。
屋根付きの通路、歩行者中心の動線、低層建物の中での高回転ビジネスなど、「狭小地 × 高収益」の事例としても非常に参考になります。
また、築年数の経った建物を壊さず活かし続ける文化、いわば「壊さず使い切る」という意識が、市場全体から感じられました。
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■ 初日のまとめ:歴史と土地活用の接点を体感
・古い建物を保存し、活用しながら観光と日常を両立させるエリア運営
・限られた土地で効率的な商業活動を行う知恵
・王宮・市場・住宅街に見られる都市構造のレイヤー
これらすべてが不動産業における「視点の広がり」につながる体験でした。(^^)
明日以降も郊外の都市開発や新興エリアの視察を予定しています。
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📊 歩数:約20,000歩
☔ 天候:大雨(梅雨入り)
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次回の更新では、郊外の再開発エリアや現代的な集合住宅エリアなどを取り上げる予定です。
不動産と街づくりの「違いと共通点」を見つける研修は、今後の提案力にもつながっていくと感じています。(^^)





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