空家バンクが機能しない2つの理由
みなさん、こんばんは。
難あり物件コンサルタントの田中です。
今回は、空家バンクについて。
当社には毎日と言っていいほど、田舎の売却が難しそうな不動産の売却相談があります。
実際にそういった不動産の売却のご依頼をいただけても、売却が大変…。
それでも何とか買主様をお探し出来ているのが不幸中の幸い。
そんな中、物件調査で市役所に行くと市町村によっては、空家バンクがあるところも。
空家バンクのいいところは、行政がホームページで物件情報を掲載してくれることとリフォーム費用や引越し費用などの各種補助金、助成金をもらえることがある点。
ただ残念なことにそれでも空家バンクは、あまり機能していません。
理由は、2つ。
1つ目は、空家バンクに登録できるのは、その市町村に所有者またはその市町村に会社がある不動産会社に限定されてしまうため。
所有者の方はそもそも空家バンクという制度があることを知らない方ばかり。
所有者の方が遠方の場合、地元の知らない不動産会社に売却を依頼するのも気がひけますよね。
結局は、空家バンクの物件の登録するも増えず、それにより認知度も低いまま…。
過去に何度か「会社は横浜ありますが、何とか空家バンクに掲載させてもらえないか」とお願いをしましたが、軒並み窓口の方に断られてしまいました。
ちなみにこちらが空家バンクの登録を断られてしまった田舎の物件の1つ。
所有者の方は、「タダでもいいから手放したい」と…。
空家バンクが機能しないもう1つの理由、それは最終的に不動産会社が介入することが多いシステム。
不動産会社も低廉な価格の物件の場合、報酬も少ないため、あまり積極的にはならないため。
おそらく、当人同士で協議した方がまとまることが多いのでは、とも考えてしまいます。
そして、今日、全国版空家バンクをちょっと見てましたが、掲載されている物件が結構高い印象を受けました。
これでは、割安感ある物件で田舎暮らしをしたいとお考えの方には、見てもらえません。
それに不動産を手放したいとお考えの方も自分の不動産は載せる価値すらないと考えてしまいます。
これからますます増える全国の空家、真剣に対策をしないと困ってしまうお客様が増えてしまいそうですね。
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