困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

いらない借地権付建物、地代の呪縛から逃れる方法

みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


今回は、借地権付建物についてよくあるご相談について。

借地権というのは、土地の所有者、つまり地主さんより土地を借りて地代を支払うもののことで、建物の使用の有無にかかわらず、地代を支払わなければなりません。

また、借地人さんは、借地権という土地を借りている権利を売却することも出来ます。

地主さんは、一度貸した土地はなかなか返ってこないと言い、借地人さんは地代が高いと言う…。


よくあることですよね。


ただ、最近増えているご相談があります。

それは、相続された借地権付建物を使用していないため、売りたいと言ったもの。

地代の呪縛から解放されたい、と。

地主さんに相談をすると更地にして返してください、と…。


借地権を返すために建物を解体する、それだけで軽く100万円以上かかってしまいます。

ただ、借地権を返すとそれ以降は、地代が発生しなくなります。


繰り返しになりますが、借地人さんは借りている間、地代を支払い続けなければなりません。

では、借地契約を解除する方法とは…。


例えば、借地期間満了時に地主さんに買取請求権を行使するという方法。


他に借地権を地主さんに買い取ってもらうという方法や第三者に借地権を買い取ってもらう方法があります。

ただ、第三者に借地権を買い取ってもらうときには、予め地主さんに相当な金員を支払い、売却について承諾していただく必要があります。


地主さんが借地権を買い取らず、第三者にも売れないとき、借地期間中は地代の呪縛から逃れることはできません。


と、言うことは、借地人さんが借地権を更新する時には安易に考えず、買取請求権を行使することも視野に入れ、更新の有無を検討する必要がありますね。

今日は、借地人さんと地主さんが揉めてしまっている川崎市の借地権付建物について弁護士の先生と打ち合わせをしてきました。

結果は、借地人さんと地主さんが揉めてもお互いにお金と時間がかかってしまうだけ、というものでした。

一度狂った歯車は、なかなかもとには戻せませんが、多少調整することは可能です。

そして、調整が出来ると双方にお金と時間に余裕ができ、自然と心にもゆとりができてきます。(^^)