困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

別荘地内の使っていない土地をとにかく手放したい

 みなさん、おはようございます。
難あり物件コンサルタントの田中です。


 今日は、別荘地内の使っていない土地の処分について。
先日70代のお客様よりいただいたご相談。

「亡くなった主人が昔群馬県の別荘地で購入した土地があります。その土地は、購入してから何も使っておりません。ただ、毎年、別荘地内の管理費、固定資産税、草刈り代で10万円以上の出費があります。現状は樹木が大きくなり、雑木林となっています。相続について子供と話をしたとき、とにかく私の代で手放してほしいと言われました。そして、売却について地元の不動産会社に数社に聞きましたが、全ての会社より雑木林となってしまった別荘地は樹木の伐採、抜根だけでお金がかかるから売れない、この地域での不動産の需要はない、と言われてしまいました。タダでもいいから手放したい。何とか田中さんのほうで処分してください。」


 お客様は、いつもお世話になっている大手生命保険会社の営業の方からの
ご紹介でした。


 お客様からさらにお話をお聞きすると亡くなったご主人様がその土地をご購入されたのは700万円だったそうです…。
 私のほうで周辺相場をリサーチしても確かに成約事例がありませんでした…。
 特に地方の物件は更地だと本当に売却が大変です。
 理由は、更地の土地に建物を建てるだけで1,000万円以上のお金が必要となってしまうためで近隣には中古戸建が200万円からあります。
 そのため、ほとんどの人は土地を購入し、建物を建てるのではなく、中古戸建を購入し、リフォームされます。
 だから、地方の物件は古くても建物があった方が「売りやすい」のです!


 なお、お客様からご相談いただいた物件については、当初、100万円から販売を開始しましたが、やはりお問い合わせが全くありませんでした。
 私は常々、1週間に1度、アットホームのサイトでその物件にお客様からのアクセスが何件あるかを調べていました。
 100万円で売却活動していたときで1週間に20件前後。
 正直これでは少なすぎます。
 そして、お客様、他社さんからのお問い合わせがなかったため、徐々に販売価格を下げていきました。
 最終的には・・・100円。
 すると…「お客様より逆に何でこんなに金額が安いのか、いわくつきの物件なのか?」というお問い合わせをいただくようになってしまいました。
 結局のところ、お問い合わせをいただくようになっても毎年別荘地の管理費がかかるということを懸念され、インターネット経由でお客様をお探しすることはできず、当社独自のルートにて無事に売却することができました。


 最近、本当に増えてます、別荘地の売却相談。
 なお、今回の物件は、売却できた実勢価格が数万円で相続税評価額は1,000万円も
ありました。
 まさに相続不適格物件。
 すぐにでも手放した方がいいですね。
 お子様に不要な負動産を相続させない、これも立派な相続対策です。

築44年のエレベーターがない団地をすぐに売却したい

 みなさん、こんばんは。
難あり物件コンサルタントの田中です。


 今日は、エレベーターがない団地の売却について。

先日ご相談いただいたお客様、相続で千葉県にあるエレベーターがない団地を相続されました。
 幸いなことに5階建の3階部分。
 言ってみれば、ぎりぎり需要がある階数。
 お客様は他社さんよりエレベーターがないこと、過去に室内のリフォームが全くされていないこと(リフォーム費用が多額にかかること)、駅から距離があることを理由に他社さんより売れないと言われてしまい、不安になっていました。
 そんな中、共通の知人を通じて、私にご相談いただけました。


 そして、いざ販売開始すると…。
やはり前述の理由により、なかなか売れない…。
 しかも管理人さんや近隣住戸の方とお話をしても、団地にお住いの方が全体的に高齢化しており、空家が増える一方で、中には最近話題になっている孤独死も増え続けているとのこと。
 最終的に独自のルートを駆使し、成約することができました。
ただ、売却まで6か月くらいかかってしまいました。
 これが4階や5階だと思うと…売るのにもっと苦労してしまいます。


 最近では、団地の4階、5階部分で室内が汚れているお部屋を相続されたお客様は、持っているたけで管理費・修繕積立金がかかりますし、売るに売れないため、タダでもいいから貰って欲しい、というお客様も増加中です。


 一体どうなってしまうのでしょうか、日本の不動産、日本の団地は・・・。

建物が建てられない市街化調整区域の土地を売却したい

 みなさん、こんばんは。


 今回は、「建物が建てられない市街化調整区域の土地の売却」について。

 そもそも市街化調整区域とは、市街化を抑制するところ、つまりは原則として建物の建築ができないところです。
 それでも一定要件を満たすことができれば、特別な許可を受けて建物を建てられる場合もありますが…、今回のご相談者様の土地は、神奈川県厚木市のバス便エリアでした。
 私が行政で調べたところ、市街化調整区域内で確かに建物の建築ができない土地でした。
 もともとは建物が建てられる土地になると言って悪い不動産屋さんに騙されて購入されてしまったそう…。


 ここでポイントになるのが「建物が建てられない土地=売れない物件」なのかどうか。
 実際、ご相談者様は私にご相談いただく前に複数の不動産を訪問し、相談をされたそうです。
 その結果は、全ての不動産会社に「厚木市で建物の建築ができない土地は売れない」と
言われてしまったそうです。


 私が思ったことは、売却活動もしていないのに売れるか、売れないかの判断はできない、と。
 そして、土地が利用できれば、建物が建てられなくても売れる、と。


 お客様からも売却についてお任せいただくことができ、すぐに売却活動を開始!
いざ、売却活動をしてみると意外にもお客様から多数のお問い合わせが。


 用途は、中古車屋さんから「車両置場にどうかな」、建築会社の方から「資材置場にどうかな」、投資家の方から「太陽光パネル用地にどうかな」、専業主婦の方から「家庭菜園にいいかも」などなど。
 最終的には中古車屋さんに車両置場としてご購入いただくことができました!
売れない物件と思っているのは「思い込み」だったんですね。


 売れるかどうかは、チャレンジしてから!
 しかも、取引事例がほとんどない地域だったため、相場がないところに相場をつくることにも成功!