困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

崖地・山林は0円なら手放せる?被災経験から考える売却と購入前の確認事項

難あり物件コンサルタント 田中裕治

 みなさん、おはようございます。

難あり物件コンサルタントの田中です。


 昨日は午前中、熱海市で被災した当社所有物件の書類・情報を整理しました。


今回の崖崩れがYahoo!ニュースやNHKニュースでも取り上げられていたことを知り、改めて事態の重さを感じました。


被災対応は現在進行中です。原因や責任を断定せず、被害状況と関係資料を整理しながら対応を進めています。


■残置物撤去業者の紹介も、売却準備の重要な工程


午後は、今後売却を開始する豊島区の空き家で、売主様に残置物撤去業者をご紹介しました。


今回は、安心して任せられると考える1社をご紹介し、私も打ち合わせに同席しました。


残置物撤去で確認したいのは、見積金額だけではありません。


・撤去対象と残す物の区別

・見積もりに含まれる作業範囲

・追加費用が発生する条件

・搬出時の建物や近隣への配慮

・実際に回収する業者と適正な処理体制


家庭ごみの回収には、市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託が必要です。産業廃棄物処理業や古物商の許可だけでは、家庭ごみを回収できません。


片付けの窓口となる会社と、実際に廃棄物を回収する会社が異なる場合もあるため、処理体制まで確認することが大切です。


参考:環境省

https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html


紹介者に法的責任が生じるかどうかとは別に、私自身は「紹介しただけ」で終わらせたくありません。


売主様が安心して依頼できるように同席することも、売却支援の一部だと考えています。


■崖地・山林の相談は「価格」より「所有リスク」


最近、市街地・地方を問わず、崖地や山林を「タダでもいいから手放したい」という相談が増えたように感じます。


これは統計上の増加を示すものではなく、当社の相談現場での実感です。


所有者様の関心は、売却価格よりも次のような点にあります。


「崖が崩れたらどうするのか」

「倒木などで隣地に損害を与えたらどうなるのか」

「自分の不動産が被災したら、どう対応するのか」


相続した山林を、お子様に負担として残したくないという相談もあります。



私自身が被災したことで、こうした不安を、より切実なものとして受け止めています。


■0円・1円でも、買主は取得後の負担を見る


売主様が無償譲渡を希望しても、必ず引き取り手が見つかるわけではありません。


取得費用が小さくても、管理や安全対策に大きな費用が見込まれれば、買主は慎重になります。


売却を検討する際には、まず次の情報を整理します。


1.土地の位置、面積、境界の状況

2.道路との関係と現地への出入り

3.崖や樹木、周囲の住宅との位置関係

4.区域指定や利用上の制限

5.管理状況と判明している問題

6.隣接所有者など、取得する意味のある相手の有無


価格を下げるだけでなく、「誰が、どのような目的で、どこまで管理できるか」を検討する必要があります。


課題を十分に伝えないまま所有者を変えても、次の不動産トラブルにつながりかねません。


■購入前は、敷地の外まで確認する


今回の熱海の案件では、裏の崖は当社所有ではありません。


自分の敷地内だけを確認しても、周辺から受ける影響までは把握できないことを実感しました。


購入前には、ハザードマップに加えて、周囲の高低差、崖や擁壁、排水、所有・管理関係を確認したいところです。


国のハザードマップポータルサイトでは、洪水・土砂災害・津波などの情報や土地の特徴を調べられます。


https://disaportal.gsi.go.jp/


区域指定や資料は自治体の関係窓口で確認し、安全性に疑問があれば専門家の調査につなげる。見た目だけで安全と判断しないことも大切です。


「昔から問題がなかった」という過去だけで、将来の安全を判断することはできません。


災害リスクをゼロにはできなくても、購入前の比較と調査で、避けられるリスクを減らすことは重要だと考えています。


■不安を整理するところから、売却支援は始まる


崖地や山林をすでに所有している方には、購入時の注意点を伝えるだけでは解決になりません。


現状を整理し、管理の課題と市場性を確認し、売却や買取の可能性を探す。その積み重ねが必要です。


株式会社リライトでは、空き家、山林、崖地、底地・借地権など、一般の不動産会社では対応が難しい案件にも向き合っています。


同じようなお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。


すぐに結論が出なくても、次に確認することがわかれば、一歩前に進めます。(^^)