困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

金沢市の空き家調査|町家の魅力と、再生・解体を判断するための視点

難あり物件コンサルタント 田中裕治

 みなさん、こんにちは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


 古い建物の活用を考える際は、建物の安全性や費用に加え、地域の中でどのような使い方が成り立つのかを見ることが大切です。ただし、街に魅力があることと、個別の建物を再生できることは分けて判断する必要があります。


10月6日・7日、相談物件の調査で金沢市を訪れました。今回は、現地調査と街歩きから考えた、古い不動産の見方についてお伝えします。


《町家の保存と、老朽建物の安全をどう整理するか》


初日は金沢市役所、法務局、水道局を訪問。今回の物件では、町家の保存に関わる手続きと、傷んだ建物の安全への対応を整理する必要がありました。


現地の建物は、室内から空が見えるほど傷みが進んだ状態です。



このような物件は、「歴史ある街の建物だから残したい」という想いだけでは、方針を決められません。一方、状態が悪いという理由だけで、必要な確認をせず解体へ進めることもできません。


今後の判断に必要なのは、主に次の点です。


* 建物の傷みと、当面必要な安全対策

* 修繕して使う場合の技術的な可能性と費用

* 保存や解体に関わる対象区分・手続き

* 所有者様の意向と、負担できる費用・期間

* 現状での売却、修繕、解体など各選択肢の実現性


これらは判断のための確認項目であり、今回すべての調査や見積取得を終えたという意味ではありません。現段階は調査・検討中です。


《茶屋街で感じた、街並みとしての価値》


仕事の合間には、にし茶屋街などの街並みを歩きました。


そこで感じたのは、建物一棟の新しさや設備だけでは説明できない価値です。


古い町家が連なり、通り全体に風情がある。

その景色自体が、訪れる目的になっていました。


不動産の検討でも、建物単体の条件に加え、周辺との関係を見る必要があります。


※ひがしの茶屋街


ただし、茶屋街に観光客が多いからといって、市内の古い建物すべてに同じ需要があるとは限りません。個別の物件では、人の流れやアクセス、用途との相性、改修費用などを別途確かめる必要があります。


地域の魅力は、活用を考える材料。

それを個別物件の収益性や売却可能性に結び付けるには、もう一段具体的な検討が必要です。


《石川県立図書館から考える「訪れる理由」》


石川県立図書館では、建築そのものが人を惹きつける力を感じました。


本を読む・借りるという目的に加えて、「この空間を見てみたい」という訪問の動機が生まれる。私には、そう感じられる場所でした。


これは古い建物の活用を考える際にも、参考になる視点です。


「何に使えるか」に加え、「なぜ、そこへ行きたいと思うのか」まで考える。


町家なら、受け継いだ雰囲気や街並みとのつながりが理由になるかもしれません。ただ用途を当てはめるだけでなく、その場所を選ぶ理由を見つけることが大切だと思います。


《近隣の方との会話も、地域を知る手がかりになる》


今回、調査物件のご近所の方から、金沢の素晴らしさをいろいろと教えていただきました。


現地調査では建物の不具合に意識が向きがちですが、地域の方との会話から、その街が大切にしているものに気づくこともあります。


もちろん、個人の感想を法令や物件状況の確認に代えることはできません。それでも、資料だけではつかみにくい地域の魅力を知る手がかりになります。


駅へ向かう途中に立ち寄った老舗飴屋さんでも、町家の趣とスタッフの方の対応が印象に残りました。


※あめの俵屋本店


建物と、そこで営まれる仕事、人の対応。

それらが一緒になって、訪れた人の記憶に残るのだと感じました。


《ほかの地域で取り入れるなら、まず既存の価値を知る》


金沢と同じ街並みや施設を、ほかの自治体でそのまま再現することはできません。


それでも、地域に残る建物や自然、人の営みを見直し、その良さを今の使い方につなげる発想は、ほかの地域でも取り入れられると思います。


今回の経験を不動産実務に置き換えるなら、「課題の確認」と「価値の発見」を並行して行うことです。


傷みや費用、手続きの負担を把握する。

同時に、立地や地域の魅力、使う人にとっての利点も調べる。


そのうえで、所有者様にとって無理のない選択肢を比較することが、売却や処分の道筋につながると考えています。


今回の物件についても、再生や売却の結論はこれからです。

現実的な課題を一つずつ整理しながら、地域の良さも見落とさず、次の判断につなげていきます。


古い実家や空き家を「残すか、手放すか」でお悩みの方も、まずは現状と選択肢を整理するところから始めてみてください。


株式会社リライト

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同じようなお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。(^^)


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金沢の町家は解体前に何を確認する?「90日前の届出」と安全対応の実務

難あり物件コンサルタント 田中裕治

 みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


古い建物の売却や処分では、解体費用に加えて「着手までの手続きと期間」が重要になります。


今日は金沢市への出張初日。

午前9時30分頃に金沢駅へ到着し、市役所、法務局、水道局を巡って、ご相談物件の調査を進めました。


《町家の保存と、危険な建物への対応が重なる案件》


今回の物件には複数の地域・区域の指定があり、町家としての認定もあるとのこと。窓口では、解体に着手する90日前までの届出が必要との説明を受けました。


一方、市の別の窓口からは、危険な状態を理由に早期の解体を求める趣旨の通知が来ています。


ここで大切なのは、二つの説明のどちらかを優先すると自己判断せず、通知の内容と保存制度の適用関係を整理することです。


《「90日前の届出」は登録区分と行為の内容を確認する》


金沢市の条例では、特定金澤町家の対象行為について、着手90日前までの届出を義務付けています。一方、保全活用推進区域内のそれ以外の金澤町家については、条例上は届出の努力義務とされています。


非常災害のための応急措置などには適用除外があり、施行規則にも、法令やそれに基づく処分による義務の履行として行う行為などの定めがあります。


ただし、早期解体を求める通知が来たことだけで、今回の解体が適用除外になるとは判断できません。正式な登録区分、通知の法的な位置付け、予定する工事の内容を踏まえ、関係部署への確認が必要です。


《売却・処分の段取りに反映すべきこと》


今回のような物件で整理したいのは、次の事項です。


* どの保存制度や区域指定が適用されるか

* 安全対応を求める通知の内容と期限

* 解体や改修に必要な届出、協議、着手可能時期

* 工事までの間に必要な安全対策

* それらを踏まえた売却条件と引渡し時期


これらは今後の確認・検討事項であり、今回すべての調整が完了したわけではありません。


実務上は、解体の手続きが整理できていない段階で、更地渡しの日程だけを先に約束すると、履行に支障が出るおそれがあります。保存・活用を検討する場合も、建物の状態や改修費用などを別途見極める必要があります。


《現地調査で、地域ごとの違いを知る》


この日は法務局まで徒歩約30分、タクシーが見つからず市役所へ戻るのにも約30分。さらに水道局まで約40分歩きました。




途中、犀川大橋やにし茶屋街を通り、歴史ある街並みを残す意味も感じました。夕食は金沢おでんと地元のお酒。歩き回る出張にも、こうした楽しみがあります。


全国の不動産を扱っていても、その地域ならではの制度は個別に確認する必要があります。


古い建物には、地域の資産としての側面と、所有者の維持管理負担という側面があります。双方を踏まえ、調査結果を現実的な選択肢につなげることが、私たちの役割だと考えています。


株式会社リライトは、横浜を拠点に全国の空き家や売却が難しい不動産のご相談に対応しています。


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金利の変化を不動産売却にどう生かすか|売主への定期報告と買主の総負担

難あり物件コンサルタント 田中裕治

 みなさん、こんばんは。

難あり物件コンサルタントの田中です。


 今日は、先週の香川県出張と週末の家族との休日を終え、たまっていたメール対応や書類整理と並行して、売却案件の実務を進める一日でした。


朝7時30分過ぎからスタッフとのミーティング資料を作成。9時30分には顧問税理士が来店され、税務チェックが始まりました。


その間、私はスタッフとの打ち合わせ、各売主様への先週のお問い合わせ状況のご報告、金沢出張の準備、金融機関での支払いなどに対応しました。


《売却活動の状況を、売主様と共有する》


今回の定期報告でお伝えしたのは、先週のお問い合わせ状況です。


私は、こうした報告を、売主様と販売方針を考えるための土台と捉えています。


一般的な実務の考え方として、問い合わせが少ない場合も、原因が価格だけとは限りません。物件情報の伝え方、利用条件、購入後の負担など、買主側から見た検討材料を整理する必要があります。


反応が少ないからすぐ値下げするのではなく、何が判断の障害になっているのかを考える。そのためにも、販売状況の共有を大切にしています。


《金利の変化は、買主の購入条件から考える》


税務チェックの際、顧問税理士から「金利が上がり、高額物件の潮目が変わりますね」というお話がありました。


私も同感でしたが、これは今後の市場に関する見解であり、すべての高額物件の価格下落を断定するものではありません。


これから住宅ローンを組む場合、借入額や返済期間などの条件が同じなら、適用金利が高いほど返済負担は大きくなります。


私の見方では、売却実務で注目すべきなのは、金利の数字だけでなく、それによって想定する買主の予算や購入判断がどう変わるかです。


立地や需要、自己資金の割合などによって影響は異なります。市場全体の話と、目の前の物件の売却条件は分けて考える必要があります。


《再建築不可物件も、購入後の負担まで見る》


今日は、東京都大田区にある再建築不可物件の引渡し準備も進めました。今回の取引では、当社が売主です。


売却が難しい不動産について、私が大切だと考えているのは、販売価格だけでなく、買主が取得後に何を負担するかという視点です。


例えば、修繕に必要な費用や利用上の制約は、購入判断を左右する検討事項になります。これらは一般的な確認の視点であり、今回の物件について新たな問題が見つかったという意味ではありません。


「売主様が手放せること」と「買主様が無理なく引き継げること」。

両方を考えることが、次の利用につながる取引には欠かせないと思っています。


《現場の経験を、学びで深める》


今夜は桜木町で、FPの勉強会「不動産・住宅ローン横浜」に参加する予定です。


テーマは「インフレ時代におけるFPと不動産ビジネスについて」。


日中の税理士との会話で感じたことを、学びを通じて整理する機会にしたいと思います。


不動産相続や空き家の売却では、市況だけで結論を出さず、物件の条件、所有者様のご事情、引き継ぐ方の負担を具体的に整理することが大切です。


明日は金沢へ。現場と学びを往復しながら、ご相談ごとに実現できる方法を考えていきます。


それにしても、今日は業務量が多過ぎてこんな状態でした。(笑)



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