困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺

売れない物件を売却すべく、日々、仕事を楽しみながら思ったことを掲載してしています

 毎年増える売れない困った不動産、ワケアリ物件に対処すべく、特殊なノウハウを駆使し、北は北海道、南は沖縄県まで実際にご相談いただいたことや不動産トラブルにならないための方法、ノウハウを掲載しています。日々、私には他社さんで売れない不動産と言われてしまったお客様からのご相談をいただき、実際にそういった負動産を売却しております。そのため、「困った不動産・ワケアリ物件の駆け込み寺」となっております。こちらのブログにはその駆け込み寺への実際にあったご相談について掲載させていただいております。

生産緑地の解除と売却の検討

 みなさん、こんばんは。

不動産トラブルのお助けマン  田中です。


 今回は、生産緑地の解除について。



 生産緑地とは市街化を促進する市街化区域内にある一定規模以上の面積で特別に指定を受けた農地のこと。

生産緑地となっていると固定資産税等の減免の優遇を受けられるものの、指定されている間は農地以外に使うことが出来ません。


 この生産緑地、指定から30年が経過したら生産緑地を辞める(当然固定資産税も上がる)か、継続するかも選択が出来ます。

なお、生産緑地を解除をする時には行政に対して買取申出をしなければならず、行政が買うかどうかは1ヶ月以内にわかります。

 ちなみに行政が買うとなった場合、気になるのはその金額。

その金額は、不動産鑑定士という専門家による鑑定をもとに決定され、所有者が納得しなくても最終的には行政が買うと言った金額になるそうです。


 一方、行政が買わないとなった場合は、行政側で他の部署や関係先で買いたいというところがないか斡旋が行われます。

この時、仮に買いたいという方が現れた場合には、売買価格は所有者と買いたいという方で協議がなされ、所有者が納得出来ない金額であればその話を断ることも出来ます。


 ちなみに今回の調査対象の生産緑地は2ヶ所でした。

しかもその1つが1,700m2くらいの接道がない農地のため、建物の建築が出来ないうえに…来年から徐々に固定資産税が上がっていく予定、確かここ数年で年間の固定資産税が70万円くらいになってしまうそうです…。

 もし、こちらの生産緑地を解除するために買取り申出をし、万が一行政が購入しない場合は固定資産税だけが高く、売れない農地が出来上がってしまう…。


 また、私が思ったことは、買取申出をし、行政が買うことになっても固定資産税評価額で買うことはほとんどないらしい、これって酷くない?ってこと。

所有者の方はこれまで高い相続税を支払い、生産緑地として使用してきたのに。


 そのために私がすることは、買取申出をし、行政が買わなかった場合の所有者さんのリスクを払拭すること。

いろいろありますが、生産緑地の解除・売却はやっぱり大変ですね…。(^_^;)